おいしくて栄養豊富な魚「うまづら」

   

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うまづらは漢字で書くと「馬面剥」と書くカワハギの仲間で、カワハギよりも顔が長く伸びているので、この名前が付きました。北海道から屋久島までの各地の沿岸でよく見られる魚で、比較的浅い海底の砂地などに多く生息しています。漁港や防波堤などの場所で釣れる魚ですがエサ取りの名人と言われており、仕掛けに付いているエサを瞬時に食べてしまうため釣り人からは迷惑がられている魚です。もし、釣りをしていてうまづらが釣れた場合は、目の上にある鋭利なツノでケガをすることがあるので、すぐに切り取っておきましょう。そしてツノの後ろあたりから目に向けて切り込みを入れ活き締めをして、鮮度を保つようにします。捌くときは、手で切り込みを入れた部分をつかみ、下へ引き剥がすようにすると頭と内臓がきれいに取れます。内蔵の中に白くプルプルした肝臓(キモ)がありますので、傷つけないように指でやさしく取り出します。胴体は皮をつまんで尻尾に向けて引き剥がすと、シールを剥すような感じで簡単に剥がれます。これがハギ類の特徴で、ほぼ包丁を使わずに捌けることから剥ぎが訛ってハギと言う名前の由来になったと言われています。

そんなうまづらですが、脂肪分が限りなくゼロに近いほどの超低脂肪で高タンパクな美しい白身が特徴で、水分も少なく締まった肉質の歯ごたえが良い魚です。栄養価も高く、糖質の代謝を助けエネルギーを作り出し疲労回復に役立つビタミンB1や、細胞の新陳代謝を促進するビタミンB2、脳神経を正常に働かせるのに必要なナイアシン、ビタミンB6など体の調子を整える成分や、活性酸素の発生や酸化を抑制するビタミンE,骨を丈夫にするカルシウムやリン、マグネシウムなど豊富な栄養素を含んでいます。調理法は刺身、唐揚げ、鍋物、干物など、どう調理してもおいしい魚ですが、特に秋から冬にかけての大型でキモの膨らんだうまづらは刺身が最適で、フグ刺しのように皿の模様が見えるほど薄く切った刺身にキモを溶いた醤油で食べるとフグよりも旨いと言われています。また、身が崩れにくい魚なので煮付けにもよく合い、小骨が少なく身離れも良いので小さなお子さんにも安心して食べさせることができます。

スーパーなどで見かけることが少ない魚ですが、漁港近くの魚屋やスーパーに出向くと比較的安価で入手することができます。これから旬を迎えるうまづらなので、見かけることがあったら購入して是非味わってみましょう。