魚のうろこで新鮮さを見る

   

 スーパーの鮮魚コーナーや街のさかな屋さんで売られているサカナの新鮮さを見分ける方法として、うろこの状態を見てみるという方法があります。つまり、うろこの取れてしまっているサカナは、あまり鮮度は期待できないということができるのです。漁獲される現場や運搬の途中など、いろいろなところで取れてしまうほどぞんざいな扱いを受けてきたということになり、傷み具合も激しいかもしれません。例えば、釣り魚と銘打ったブランドものなどは、船上で釣り上げられてすぐに船に備え付けられている生簀の中へ入れられるので、体に傷がつくこともなく水揚げされます。そして、そのまま活魚車で大事に割烹などへ運ばれ、その店でもすぐに水槽に入れられるので新鮮そのものです。そのため、鮮度が落ちることなく、海にいたときと同じような状態でしっかり魚体についているはずです。
しかし、網などで大量に獲られるサカナは、体が網で擦れ、あるいはお互いに擦れ合って、まず漁の現場でうろこが剥げ落ちてしまいます。水揚げされた後も、トロ箱などに詰められて、スピード優先で扱われるため、案外ぞんざいな扱いを受けてしまうのです。そのため、店頭に並ぶ頃は、すっかり傷だらけの状態になってしまっています。サカナのことをよく知らない人の中には、サンマやイワシには最初からウロコがないと思っている人もかなりいます。これらのサカナは、大量に網で獲るという漁法が用いられるので、その時点でウロコはかなり剥げ落ちてしまっているのです。また、近海魚とその他の場所で獲られたサカナでも、ウロコの状態は変わってきます。近海モノは移動距離も短く、水揚げされるまでの時間も短いので、まだうろこはしっかりついています。ところが、遠くの海で獲られた魚は、移動距離も長くなり、その間にも新鮮さをどんどん失っていくので、当然、ウロコも剥げ落ちていくのです。
魚種によって獲れる場所が違い、漁法も異なってくるため、体にしっかりウロコがついているものとそうでないものがあるのは仕方がないのかもしれませんが、少なくとも、同じ種類の魚同士を比べてみれば、どちらが新鮮であるかは容易に見分けがつきます。例えば、マダイなどは東京湾で盛んに漁が行われるため、関東では新鮮なものが手に入るはず。産地表示なども手がかりにしながら、ウロコの状態を見れば、新鮮さの度合いがわかるはずです。「鯛のうんちく。天然と養殖の見極め方とは?」など、魚の目の状態を見て新鮮さを見分けるといった方法もありますが、このようにうろこの剥げ具合でも見分けられるということを知っていても損はありません。